日記10
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9月
バンチにネームを持ち込んだ。99ページ。 60ページくらいの予定だったが、何ページでもいいと聞いたので、だらだらと長くなった。大して調べず描いたので、通るとけっこう大変だ。時代は春秋戦国。邯鄲(趙の都)の話だ。 飯屋が出てくるのだが、一般の家には箸はまだない・・・かな。はた織機が出てくるが・・・どんなのだろう。うむむ、ネットで見つかるかな。 |
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なぜだ。なぜアメリカ女はセックスするとき歯を食いしばって 「しーっ、ぱーっ」と息をするのだ。 ケダモノっぽくて萎えるじゃないか。 せっかく友達から「洋モノのポルノ動画あげよか」と言われてもうーん、どしよかなー、と考えるさ。 戦前の日本人に見せたかったな。あんな女ヒーヒー言わせている野郎たちと戦争しても、そら負ける。
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8月
パソコンがぶっ壊れていた間にネットに流れた俺に関する噂を人づてに聞いた。 「おまえの漫画、『アゴ』って呼ばれていたぞ。」(アゴはいいな。特徴無いなと思っていたけど、それがあったか。) 「おまえ創価学会の会員にされてるぞ。」(学会系の潮出版に描いたからだな。漫画家は関係ないと思うんだが。歴史漫画専門だったのでアラビアンナイトを持ち込んだのが縁で連載した。担当さんは、学会員でした。良い人で、いろいろ描き方を教えてもらった。 「おまえ1500万円蹴ったことになっているぞ」(そんなトンガったキャラをのぞんでいるのかな。だったらどういう理由で500万は貰っているんだろ。ちょっと知りたい。) |
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6月〜8月 ずっと「蒼天の拳」のお手伝い。いいかげんに「バンチ」にネームくらい提出せねば「賞金返せ」と言われそうな気がする。 アシに通っていると編集さんと同じエレベーターに乗った。 「えー、ネームの方はどうですか」と、降りながら編集さん。 思わず「閉める」のボタンを押した。印象悪くしたかな。今描いてます。スイマセン。 パソコンはぶっ壊れたまま・・・ヤフーに引越しで局番が変わると言うと解約になると言われた。モデムを送り返せと言われ「すぐ入り直す」と答えたが「そういう規則」だそうだ。仕方ない。今見れずに溜まっているメールは解約とともに消えるのかしら。
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6月24日 引っ越しました。 新居がダンボール箱で埋まった。どうやって前の家に入っていたのだろう。とりあえず箱を頭の高さまで積み上げ空いたスペースに本棚を押して空いたスペースに・・・と倉庫番の要領でスペースを繋げて広げ、寝るスペースを作る。 今日地震があったら一家全滅。
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「永遠のグレイス」という漫画を買った。 日本に怪獣が出現したのを、一般人の目線で描いている。 ネタは誰もが考えるところだけど、いろんな人物のつぼが抑えてあって可笑しい。 中心となるキャラが待ち合わせているだけというのは、どうだろ。も少し魅力的なキャラだと良かったなぁ。
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コミケに行った。徹夜仕事の後、その足で。で帰る足でまた徹夜仕事。 会場でへばっていてすいません。45時間ほど働いたのよ。ま、会場で3時間寝たんだけど。アシはつらい。
ヤフーから新しいモデムを送ってきた。今度のはBBフォンも使える。良かった。
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渋谷SUMIYAでマルクス兄弟の「ご冗談でショ」と「けだもの組合」が一枚になったサントラCDを見つける。すばらしい。仕事仲間にこの映画の素晴らしいギャグを話すが、「ひと昔前のギャグだなぁ」と片付けられる。 ちっ、わかってねーな。俺の説明が悪かったか。
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5月16日〜20日 世界漫画大賞授賞式に行ってきました。他誌(アワーズ)の締め切り前日でパニックてるところへ編集から電話が。 「何やってるんですか。すぐ始まりますよ」 「げっ、今日でしたか」 「すぐ赤坂プリンスに来てください」 「どこにあるんですか」 「赤阪です」 セレモニー開始15分前に着きました。やべー、よくぞ信用せずに電話してくれました。審査員特別賞を貰いました。投票してくれた皆さんありがとうございます。 壇上で500万円の目録を持ってニヤついていると司会の神谷明から 「すごく嬉しそうですね。」と突っ込まれました。 仕方ないじゃない。お金に縁の無い暮らしだったんだもの。 パーティーの後、受賞者を交えて2次会があると聞いたが、しぶしぶ帰って仕事。かっくいー。 結局締め切りを3日過ぎて原稿をあげる。でも画報社の編集さんは「さっき少年マガジンの副編が二人大麻で捕まりました。」と嬉しそうだった。トライガン読んだ馬鹿がビデオ屋に爆弾投げ込んだ時、マスコミ対応で大変だった経験があるだけに。…よかったね。 |
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3月13日 上野ヤギ園
上野動物園に1歳半の娘を連れて行く。全てが珍しいので、孔雀も虎もゴリラも象も、娘の注意を引く事が出来ない。手すりや、通路の標識としきりにジャレている。まだ早かったか。 ただ「こども動物園」のコーナーはヤギがうろついていて、触ったりエサをやったりできるのだ。植村が行った「猫園」の猫たちは人に触られすぎて気が立っていたそうだが、ヤギはペーターに鞭打たれながら歩き回る家畜歴の長い動物なので平気だ。娘も草をやったり撫でたりして奇声を上げていた。 …なぜか人参はやらずに自分で食おうとしていた。あと、ぽろぽろこぼす豆状の糞をつまんで口に入れようとするのを何度も止めた。 |
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2月28日 「蒼天の拳」(原哲夫先生)のアシに行く
編集さんの紹介で行ってきました。仕事場は編集部の上にあって、完全に事務所というか、アニメスタジオというか。家やタコ部屋を見たかったのに残念だ。原先生の好みはタコ部屋だが、暗いイメージを払拭して漫画家になりたい人を増やしたいらしい。 聞きしに勝る人海戦術でアシは昼夜シフト制。週刊連載一本としては異様な人数で、日本一コストの高い原稿ではないか。先生がペンを入れた原稿を10人もの人間が仕上げるので、アシとしては肉体的には楽なとこ。追い込まれても、みんなじっくり原稿に取り組んでいる。ただ高いクオリティーを要求されるので精神的にはキツイ。俺は役に立っていないか、邪魔しているか。レベルについてゆけん。 アシが死んだとか、病院に担ぎこまれたとかいう噂があったが、ウソだそうだ。確かに死ぬとしたら、常時10人組手の仕事をしている先生だろ。あ、チーフアシさんも同じくらい働いているから、ちょっと危ない。 |
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2月6日 Kブックス 先日、黒澤と「世界のラジオ会館」のKブックスで待ち合わせた。エロ漫画コーナーへ行くと、横を学生服の3人も入って来る。一見、真面目学生だ。レジの店員が店中に響く声で 「学生服の方は成人コーナーはご遠慮願います!」とわめいた。 制服組はその場できびすを返した。学生だからこそ見たかろうに。きっと私服なら入れてもらえるだろう。だが待てよ。俺が学生服を着たらどうなるんだ。 大連 「大丈夫でしょ。どう見てもコスプレになりますから。」 だったら、あいつらがセーラー服を着た場合は? コスプレだし。 |
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2月5日 方法 一歳四ヶ月。急速に知恵がついてきた。椅子を持ってうろつき回り、食い物を探している。冷蔵庫の上などを椅子を踏み台にして調べるのだ。もう手が届かないと言って安心できない。 ただし椅子を置く位置に障害物があったりすると、手順がめちゃめちゃになる。障害物の上に椅子を載せて、障害物をどけ、その障害物の上の椅子によじ登ろうとする。高い所のものを取る…椅子が必要…障害物が邪魔…どける、が必要とわかってもその順番はわからないらしい。 アルゴリズムで最も高度な部分は順番決定かもしれない。漫画でも必要なプロットはわかっても、ストーリーになるまで順序を悩むのだ。 |
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1月22日 ヒューマン 一歳児は水溜りをすすったり、放置自転車のドロだらけのサドルを舐めたり、猫の糞を口に入れたり、バケツにはまって抜けなくなったり、風呂場の湯沸し機の上から放尿したりとアバンギャルドな活動が多い。 だがチンパンジー並みの人間臭い「知性」も発見できる。イチゴを皿に盛って与えると、口に入るだけ詰め込む。入りきらなくてボロボロこぼれても入れようとする。だが最後の一個は10回にも分けて、ちびちびと食うのだ。 最初から一個与えても、ちびちび食う。この行動はチョコレートでも見られる。チョコレートの場合、なかなか食わずに大半を手で溶かしてしまう。もちろん手についたチョコは舐め取るから同じだけど。 |
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1月21日 飲む泣く笑う 一歳児のリアクションはヘンだ。 ペプシコーラを飲ませると「ほおおおおーっ」っと目と口を丸く開いて息を吐き、2、3秒プルプルしたあと「うへへへへへへ」と笑い出した。炭酸のシュワーが面白かったのだろう。 イチゴオレを飲ませた。足元にぼたぼたと水がこぼれた。飲みこぼしたな、と思ったら泣いている。涙の量が異常だ。「北斗の拳」で「ブバッ」と擬音がつく涙だ。「朋友…」の時ではなく。目と口は笑っているのに。そんなに美味かったか。 あんず酒は無表情でガブガブ飲んでいた。飲ませるつもりはなかったので、びっくりして取り上げると、もっとよこせと飛びかかってきた。 |
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1月20日 週刊漫画別冊で新連載 原稿アップ。宅急便で送る。去年末にエロ漫画を送ったら、普通の漫画を描けと言われて連載の運びとなった。だが編集さんとは電話とファックスでやりとりするのみで、会った事は無い。編集部に行ったことも無い。一度行きましょうかと言ったところ、「今、忙しいから」と言われた。きっと編集さんは脳だけで電話線に繋がっているに違いない。 年末にプロットを何本も送ったが、次々とボツった。鍼灸師が主人公とだけ決まったのだが。時間がせまり、編集さんが勝手に次号予告を作った。 「桐生堂、通称ドーさん、この男の鍼にかかったらどんな悪いところも治っちゃう。身体だけじゃなく世の中の悪も治療しちゃう。いい女には自分の極太針も刺しまくっちゃう!?新(針)ヒーローの誕生だ!」 おわーっ、こんな話だったのか。予告編に合わせて第1話を作った。 |
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12月30日 それは言えない。 冬コミだ。隣りのブースの人が挨拶して本をくれた。よかった、良い人たちだ。 昼過ぎに乃美の奥さんと娘がきた。乃美の娘(3歳)が隣りのブースの棚に貼ってあるポスターを指差して訊いた。 セーラームーンが荒縄で縛られた絵だ。 「セーラームーンなにしてんの?」 |
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12月24日 伝染されたー! もー滝のようなゲロとスコールのような下痢。 「吐くものがもー無いです」 「本当かー、まだあるんじゃねーのか」と胃がでんぐり返って痙攣する。最近、腹筋を鍛えていたせいなのか、のたうつほど痛い。だって腹筋一回もできない娘は、涼しい顔して吐きまくっていたから。 フラフラしながらプレステの「クリックメディック」をやって病原菌をやっつけるイメージを作ろうとするが、頭回らなくて病原体にボコボコにやられた。 二日間、地獄を味わってようやく熱が下がって描いている。 |
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12月20日 上から下から 娘が朝の4時からいきなり嘔吐。子供は食道が短く、寝ててよく吐くらしい。その後続けて何度も嘔吐。滝のようなゲロだ。しかしそれ以外は元気で駆け回っている。飯を食っていると、横取りしようとする。 病院に行くと、吐く風邪が流行っているとか。「今日は何も食べさせなくていい、水分を補給せよ」とのこと。家に帰るや否や、安心したらしく、カミさんのオーバーにゲー。 吐き気止めの座薬をもらったので早速、尻から入れる。と、1分もしないうちに下痢便をビチビチ。座薬は12時間、間を置けと言われたのだが…うーん、どうしよう。下痢止めの飲み薬ももらったのだが…飲ませても、すぐ吐くんだろーな。とほほ。 |
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12月17日 ラストマン もはや夏冬の風物となった植村君の「○日に原稿持ってきます」 「すいません、できてません、明日までには」 「今日の3時までには」 「7時までには」 「スイマセン、明日まで…」が発動中だ。 植村君が来る前、長谷川は「植ちゃんが描いてこない方に五円」賭けた。これに対し大連は「一枚もできていないほうに五百円」賭けた。これはとりもなおさず長谷川の方が495円分植村を信頼しているということと言えないだろうか。…言えない。潤沢な資金さえあれば200億でも賭けた。まぁ昨日ウィルス付きメールをカミさんが開けたのを処理してもらったりしたので、長逗留してもらって助かっているのだが。 そんなわけで、さすがに今日は仕上げる方に1円…いや、50銭。 |