1月11日

 潮出版のコミック.トム.プラスに「アラビアンナイト」の原稿を持ち込む。

西田部長というえらい人が出てきて話し合う。

「18世紀のフランスあたりに興味ないかね。」

「ああ、革命の頃ですか。あの辺のチャラチャラした風俗は嫌いですねー。ベルバラとか。やっぱり古代が・・・」

「今ナポレオンを描いてくれる人を探してるんだが、」

「ぜひ、描かせてください」

 

1月18日

 池田理代子(ベルバラ)の「ナポレオン」を読む。

これはいい。何年もかけて調べているだけあってディテールに満ち満ちている。

俺は3週間で調べなくてはならないので、これを丸写しすることにしよう。

全13巻だけど、俺が描くのは「青年ナポレオン」だから最初の3巻くらいまでだな。

ありがとう、神様。オスカルに遭わせてくれて。

2月3日

徳光「宇宙戦艦ヤマト」(プレステ)を買ってくる。

ムービーを見て大喜び。

徳光は疲れて死にそうな真田さんは放ったらかしで

森雪がちょっと疲れただけですぐ休ませる。

お前は乃美のところにアシスタントにきた青学のカップルかぁ!

2月4日

池田恵も「ヤマト」を買った。

「単調、くそゲー」という評価を下し

すぐにイスカンダルへの旅を中止したらしい。

同時刻、徳光はワープシーンのムービーを何度も見返せるようにセーブしていた。

池田かっこいい。

 

2月14日

コミティアに行く。

太ったメガネの客が「とりあたま」の机の前に立って、じーーーーーーーーーっとこっちを見ている。

ちょっと恐いので手元の小説を読んで目を合わさないようにする。

客が近づいてきて「ヴァ〜〜〜〜〜〜〜フィ〜〜ウ〜〜ズ下さい」

と言った。

「は?」やばそうだ。

「ヴァ〜〜〜〜〜〜〜フィ〜〜ウ〜〜ズ下さい」

「・・・わかりません」

「・・・とりのエサ下さい」

「500えんです。」

本を渡すとすぐにコミティアのアンケートを書き出して客を見ないようにする。

目を合わせちゃあダメだ。

英語で話しかけられる。

目を合わせちゃあダメだ。

良い本屋(8月20日)

水道橋のコミックハウスはエロ漫画、いや全ての漫画にビニールをかけない、

「いい本屋さん」だ。

みなさん、立ち読みばかりせずに買ってあげましょう。

でもエロ漫画って中見ると買う気薄れる。

思い返せば今までなんとハイリスクなギャンブルやっていたのだろう。

こんなもんカイジでも勝てるか。

で、あまゆみの「華憐咲く」を買いました。

わあ、えらくボカシが甘いなぁ。良い時代だ。

 

ミスターK

ミスターKは自分を鍛え上げることにしか興味の無い男だ。

江戸川沿いでよくランニングしている姿が見られる。

ダッシュか?と思うスピードだったら彼だ。

時々ノイローゼと称して山にこもり修行している。

腕立て伏せと腹筋運動は欠かさない。

常に自分より強い奴を探している。

松戸中の強いと評判の小学生は全員、彼に倒されている。

 

港内を疾風が駆け抜けた。

白と黒の風。

白い方は手にバッグを持っていた。

黒い方はモーリス・グリーン

世界最速の男。

インタビュー中に同僚のバッグをひったくった男を追っていた。

馬鹿なやつだと思った…が,

彼は信じられなかった。

目の前の男との距離がどうしても縮まらなかった。

「ドーピングだ、間違い無い!」

ついに男を見失った。

息が切れめまいがする。

そのときモーリスの背中に何かが投げつけられた。

盗まれたバッグだ。生活道具一式が入っていてかなり重い。

こんなものを抱えて走っていたのか?!

そこに男がいた。白人のように色が白いが東洋系の顔立ちだった。

「あんたが速いのはトラックの中だけさ。」

男は歯を噛み締めるような笑いを見せ,再び走り出した。

「まっ待て,お前の名前は?」

「ミスターK!」

続ミスターK

その日は友達が遊びに来ていた。

ミスターKはたった今起きたフリをした。

本当は毎朝4時に起きトレーニングをしているのだが、

友達には不規則な生活をしていると思わせておいた。

友人はテレビを見ていた。

「さっきから、このニュースばっかり流してるんだけどなんだろね。」

イギリスの王立動物園から虎が逃げ出した、というニュースだった。

情報部員にだけわかるコードだ。

王室のVIPがいなくなったということだ。

きっとウイリアム王子あたりがお忍びをやらかしたのだろう。

お仕置きが必要なのかもしれん。

 

2時間後、スーツ姿の2人組みがやってきた。

「お迎えに参りました、ミスターK」

「うむ、ご苦労」

すでに編集部にはノイローゼということで休載を申し入れていた。

ちょうど試合が盛り上がってきたところだった。

描きたかったのに残念だ。

ミスターKは特別チャーター機でイギリスへと向かった。

 

逃げ出したのはバッキンガム宮殿に飼われていた本物の虎だった。

ミスターKはボロボロになった。

特攻野郎Dチーム

俺の名は乃美康治、通称「ノーミン」。

このDチームのリーダーだ。

特技は変装とプランニング。

28カ国の言語を駆使してありとあらゆる人間になりすまし、

不可能と言われる作戦を実行してみせる。

だけど飛行機だけは勘弁な。

 

俺の名は徳光康之、通称「ラリアート」。

どんなメカでもあやつる天才エンジニアだ。

鳩時計からコンピュータまで俺に動かせない物は無い。

君んちの壊れたサターンだってあっという間に直してみせる。

だけど自動車だけは勘弁な。

 

俺の名は長谷川哲也、通称「エロエロ」。

どんな物でも盗み出す大泥棒だ。

ブラジャーから水爆まで俺に盗めないものは無い。

君の彼女のハートだっていつか俺がゲットしてやるぜ。

だけど電車だけは勘弁な。

 

俺たち特攻野郎Dチーム。

不可能を可能にするドリームチームだ。

だけどこの5年間、仕事なし!

 

8月23日『ユリシーズの瞳』

おい、いいか。俺が寝たら起こしてくれよ。

わかった?寝たら起こすんだよ。

テオ・アンゲロプロスの映画なんだから。

「旅芸人の記録]撮った偉い監督さんなんだよ。

知ってる?「旅芸人」。5時間くらいあんの。半分くらい寝ちゃった。

映画は良かったんだよ。俺の知性が追っつかなかったの!

だから今度はちゃんと見るから、寝たら起こしてくれよ。

んじゃ、回すよ。

 

・・・・・・・・・・・・・・へえー、幻のフィルムをハーベイ・カイテルが探しに行くんだ。

面白そうだなぁー・・・・・・・ぐーぐーぐー・・・

はっ!

お前起こせって言ったろー。うわっ、こいつも熟睡してやがる。

何分寝てたんだよ。えーと巻き戻し、巻き戻し。

ああ・・1分くらいか。良かった。

・・・・ふんふん、河下りか。「アギーレ」とか「地獄の黙示録」みたいに心の深部への旅と関係あるのかな。

・・・・・ぐーぐーぐーぐーーーーーー。

うおっ、何分寝たんだ?巻き戻し、巻き戻し。(以下、5回リピート)

(3時間後)

ああ・・そおうかあー、「オデュッセイア」だったんだ。・・「ユリシーズ」だもんな。

眠かったけど、いいシーンが沢山あったなぁ。

忘れないうちにメモっとこう。よかった、よかった。

 

「ちょっと!映画終わったわよ。起きなさい!」

「うわっ・・・夢かぁ・・・」

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