作家・植村 11月3日
おでんの会に植村君は原稿を持って来ることが出来なかった。
「どうもすみません」本当にすまなさそうに彼は言った。
その日はみんなでおでんを食べてカラオケに行った。楽しかった。
その日から植村君は長谷川家で原稿を書くことになった。
「大丈夫です、ネタは考えてありますから。」
小さなメモ帳を広げその前で彼は腕を組んだ。
時々「うーん」とうなった。
翌日、メモ帳はまだ真っ白だった。額に皺をよせて考えていた。
気分転換に映画に誘った。
時間があったのでランチを食べた。長谷川がおごった。
「シックスセンス」を見た。長谷川がおごった。
「良い映画でしたね」長谷川がおごった。
家に戻ると植村君はまた机についた。腕を組んで額に皺をよせた。
晩飯どき。メモ帳はまだ真っ白だった。
「いやあ美味しいですよ」長谷川がおごった。
また泊まり込みで描くことになった。
翌日は「バリー・リンドン」と「ブレイン・スナッチャー」を見た。
夕食は植村君の希望で魚になった。
メモ帳はまだ真っ白だった。
その日も植村君は泊まり込みになった。
机について、目を閉じ、時々「うーん」とうなっていた。
カラオケの帰り、大連が言ったことを思い出した。
「僕見ました。植村君の財布のぞいたら千円しか入ってませんでしたよ!」
その夜、植村君は徹夜でコンテ兼下書きを3枚あげた。
11月5日 コピー誌完成
苦心しただけあって植村君の原稿が素敵だ。
この4ページに5日間かかったと思うともっと素敵だ!
表紙
「コミックトム・プラス」から2月号の表紙を描けと言われた。
前回あれだけ汚いカラーを描いて懲らしめてやったというのに、まだ懲りんのか。
もう3万部ほど部数を減らしたいということか?
ちくしょう、2月号といえば1月5日発売なのに。
普通、羽織はかまの作家たちの肩にキャラがとまっているというヤツだろ。
11月27日徳光先生の独り言
「結局痩せてもいいこと無かったなぁー」
12月15日(水) 松戸のゲームショップにて。
「なぁーあるんだろ、いいじゃねぇか。出せよーぉ。そこのダンボール箱なぁんだよ。ごちゃごちゃ言うと余所で買うぞっ。」
きわめて理性的な説得にバイトの兄ちゃん、発売日前日にもかかわらず
「クラッシュバンディクーレーシング」を箱から取り出す。
気がつくと横に二人のデブが並んでいる。
ひとりが「SLでいこう」(蒸気機関車シュミレーション)
もうひとりが7年目のどーのこーのとアオリが入ったギャルゲーを出せと言う。
再びダンボールを開ける店員。
三人のデブは店を出るとき顔を見合わせ、別々の方向に歩き出した。
かっこいいなぁ…俺たち。
ゲーム天国
ああーっ「クラッシュバンディクーレーシング」がやめられない。俺はこのゲームをやるためにプレステを買ったのだ!…でも、やりながら「トンバ ザ・ワイルド・アドベンチャー」(クリアしてない)が気になる。
あれもとっても良いゲームだ。ここはやはり「トンバ」を終わらせて心置きなく「クラッシュ」を…でもイベント100個以上もあるし…うむむむ、とりあえずコースを走りながら考えよう。
楠田枝里子ショック
現実とは思えない恐ろしいことが起こった。
一年間欠かさず見つづけた「元禄繚乱」の最終回を録画しそこねた。
11月から仕事が詰まっていたため、録画を重ねており、年末にまとめて見ようと思っていたのだが、よりによって最終回を、しかもセカンドチャンスである再放送をゲームに狂っていたため、録り逃してしまった。
一年間の伏線があるだけにダメージがでかく、また先日徳光から「最終回だけ見たけどメタフィクションっぽくて良かった。いままで録画した元繚のテープを借してくれ。」との要望になぞ当然答えられる精神状態にはない。
お前は一話分の苦労で完全版を見る気かぁぁぁぁぁっ!
年末の総集編を見てお茶を濁す気になるかどうか。今はとりあえず、でんぐり返ってバタバタしたい。
かって、楠田枝里子が少女時代、洋ドラ「逃亡者」を欠かさず見た挙句、最終回だけを見そこない、「ジェラード警部犯人説」などに頭を悩まし、数十年間苦しんだ、という事例もある。そらー他人に「最終回どうなったー?」と気軽に訊けねーよなー。
千円床屋 12月23日は天皇誕生日
松戸、旧乃美宅前、ピザ屋ウィリー隣に理髪店がオープンした。
特筆すべきは看板に「料金1000円、カットのみ10分」とあることだ。
これまで長谷川行きつけの床屋は1850円、オシャレのかけらもない、パワーシャベルの似合うむくつけき男が5,6人で刈ってくれる線路沿いのお店。要望の言葉は常にふたつ。
「普通に、短く」
ちなみに徳光はオヤジの息が臭いと、その店には行かない。
新しい床屋に行くべきか、迷った挙句徳光を連れて行くことに決める。まず徳光をカットしてもらい、様子を見てヤバイと思ったら,「僕つきそいです。」といえば済む。
だが徳光は不在(「サクラ大戦」DVDを買いに秋葉原行ってやんの)。
「仕方ない」
意を決して出かけ、ひとりで店に入った。でっかいイアリングをした志茂田影樹と同じ匂いのする店員のオジさんが禿げあがった爺さんをカットしている。ポンプ式の高さ調節以外何の機能もない椅子の前の壁には鏡だけ。シャワー、流しどころか棚すら無い。横の壁には何故か掃除機。すぐに俺の番。
「普通に、短く」
かしこまりましたとオヤジが鋏でカット。短く切って
バリカンで襟足ともみあげを刈り、
やおら掃除機を取り出し頭にゴーゴーと当てだした。
当てる寸前オヤジが設定を「じゅうたん」に合わせたのが見えた。
切った毛を全部吸い取ると、櫛でさっさっと分けて出来あがり。
10分で気分はすっかりニュージーランドの羊。
はたして出来は?
「気に入ったぜ、1850円床屋より巧いでやんの!」
「餓狼伝」
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「おい、『餓狼伝』のアントニオ猪木こと巽が 回想シーンの中で回想始めたぞ。」 |
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「別に珍しくなかろ。こないだまで巽の回想シーンの中で 泣き虫サクラが回想してたし。」 |
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「そういう場合は巽が『やめてくれよ、これ俺の回想シーンなんだから』 って言うべきじゃないのかな。」 |
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「いっそのこと、どこまでできるか更に2、3回回想重ねた方が いいんじゃないか。」 |
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「本当は今、巽なにやってるんだっけ?」 |
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「え〜と梶原の手の指へし折って、金玉蹴り潰したあと、机の上の グラスを指でぴんって弾いたとこ」 |
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「あったなぁそんなシーン。」 |
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「ああっ!」 |
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「どうした?」 |
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「板垣組のアシの『丸駄無夜露死苦(ガンダムヨロシク)』が いつの間にか『Z丸駄無夜露死苦』になっている!」 |
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「おおっ、すっ飛ばしてターンエーにしないあたりが、やっぱ 律義な族長だぜ」 |
「親ばれ」
ある日徳光に電話がかかってきた。母親からだった。
「あのな、レイコさんから電話があってな、『康くんがテレビに出とるで』って…」
どきぃっ!ついにこの日が来た。
「んをーっ、出た。」(自然に内弁慶の口調になる)
「何に出たん?」
「CM!」
「CM!…んで、なんて言うとん?」
「あーっ?」
「なんて言うとん?」
「何が?」
「なんて言うとん?」
「何のことや?」
「なんて言うとん?」
疑問形に疑問形で答えて、とぼけて見せても通じなかった。
「『なんとかシャンプーをよろしく』とかそういうことば訊きよっとか?」
「うん」
「あの…講談社の新雑誌は゛ヨロシクってたい」
「こっちでもしよるん?いつ?」
「えーっ、ターンエーガンダムの間に…」
「はぁっ?」
それから数分間、Aがひっくり返ってターンエーだと説明したが、わかってもらえなかった。
『だから嫌なんだ』と思った。弟に電話を代わってもらった。弟は普通の社会人なので「ターンエー・ガンダム」を知らなかった。
「ドンキーコングなら息子が見よるから知っとぉー」
徳光は電話を切った。
故郷は地球 1月30日
『車で2時間、タクシーで30分、飛行機で1時間半、バスで1時間、迎えの車で30分、歩いて5分。
遠いねぇ……』
「これによると邪馬台国は天神町あたりかな。」
「先生,それ西山の日記ですよ。」
なんてね
佐世保市出身の村上龍が「69(シックスティナイン)」という小説を書いた。
かって佐世保出身者がいかに郷土愛に薄いかを力説していた著者が
ついに故郷を舞台にドラマを書いた。読もうかなー。
本屋でバラバラとめくると知ってる地名が次々と。
いやーん、佐世保橋に島の瀬町にエンタープライズ(「スタトレ」の、うそ)
あーっ、でも舞台は佐世保北高じゃないか。
北高といえば我が母校、佐世保西高の天敵。
弓道部の西山が遠征に出かけて北のやからをわざと誤射したり、
柔道部の長谷川が北高の遠征の時だけ「締めの蛇田」と改名したり、
テニス部の原がずっと幽霊部員だったりと、
これだけでもお分かりのように、我が西高と北高は犬猿の仲なのだ。
ぬぬぬー北高出身者であったか。誰が買うか!こんな本!
そもそも北と西の確執は78年の佐世保東高分割の時にはじまる。
生徒会の内紛のドサクサに、北と西に同時に攻め込まれた東高の生徒会長、亀山は自分の命の保証と引き換えに東高の分割案を泣く泣く了承した。
だが北の生徒会長、乾は姑息にも、青色制服の南高と密約を結び、祝勝会に沸く西高を攻め、東の領土の全部と西の半分を手に入れようと画策したのであった。
まさに始皇帝の遠交近攻策。
いち早くそれに気づいた我が西高生徒会書記長、氷室光ニは(西高園芸部に、二毛作制を導入した、あの氷室さんの弟である)第六卓球部隊を刺客として送り込み、見事、乾を討ち取った。
だが、まだその時は乾が傀儡にすぎず、その背後にある佐世保進学校統一を目指す北の影の総番長、皇・アレクサンダー・公明の存在を西の生徒会は知る由も無かったのである。(拙著、『79(セブンティナイン)』につづく)
処女膜…破瓜2月19日
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どうして世の女房どもは、 せっかく夫がインスタントコーヒーのふた紙を ちょっとだけ開けて「スプーン要らず」の状態にしておるのを ぜーんぶ破ってしまうのだ。 仕返しか?それとも快感なのか? |
ワイプアウト馬鹿(2月20日の長谷川)
「『グランツーリスモ2』か…
ミサイル撃てればいいゲームなんだけどなぁ。」
脅迫神経症・3月4日
脅迫神経症について書いてみる。軽度のものは誰にでも見られる。
たとえば狂気夫人の場合、郵便物がちゃんとポストの中に落ちたかどうか不安がり、手をポストにねじ込もうとする。私の場合、過去あっただけでも
「通る道の全ての電柱にタッチしないと一生童貞」
「沿石の上だけ安全でその他は地雷原とマグマで落ちたら死」
「全てのマンホールを自転車で轢けたら不老不死」など数え上げればキリが無い。
徳光康之氏の場合「誰かが俺のネタを奪う」脅迫神経症である。
昨日、私が掲示板に「氏がネームに『おじゃ魔女ドレミ』の替え歌を書いたところボツってしまった。」と記したことに、氏はいたく動揺し、
「それを見た誰かが先にドレミの替え歌を漫画にして出し抜かれるかもしれないので、やめるように」との厳重注意を受けた。(幸いにもマダムおがーの「愛しの徳光」なる書き込みに気を良くしたらしく武力衝突は避けられた。話し合いの結果、以後このような場合は「ドレミ・ネタ」と記すことで双方の合意を得る。)
氏の不安は数年前に一つのピークを迎えている。
ある日、徳光康之氏は天啓に打たれた。
「…プロレスファンを主人公にした漫画を描こう!」
その一瞬後、氏は猛烈に焦りだす。…誰かに先を越される!
氏によると、その時同じようなネタを思いついた人間は全世界で5億人ほどいた。
これは彼らが宇宙から同じ種類の放射線を浴びたことによるものらしい。だが、この5億人のうち4億5千万人は
「でもなぁ…」と即座にアイデアを捨ててしまう。これは彼らがプロレスファンでなかったためである。更に残った人のうち3千万人は、すぐに他にもっと良いアイデアを思いついて、これを忘れてしまう。これは彼らが別の放射線に当たったためだ。
さらに残ったうちの8百万人は老人と病人と幼児だった。残った人の5パーセントは、間を置かず事故で死に、10パーセントは女房が実家に帰ってそれどころではなかった。…でなんだかんだで更に減って、最後に残った2千人の中で漫画家は3人だけだった。
かくして「プロレスファンの漫画」は徳光康之氏と、イラクの人気漫画家・アブー・アブドッラーの二人だけが描くことになったのである。
そして月刊マガジンの発売日、埼玉県在住の漫画家・吉田ひとし(仮名)は自分が先を越されたことを知り、泣く泣く原稿を破り捨てたのだった。
たまごアイス・トラップ、3月5日
セブンイレブンに行ったらたまごアイスを売っていたので5個買いました。
たまごアイスとは、ゴム風船の中にアイスクリームを入れて、口を輪ゴムで縛ったものです。ちゅーちゅー吸っているとゴムの味がして、ちょっとトリップしたりもします。狂気夫人はお風呂でアイスを湯船に沈めて、ちゅーちゅー吸うという奇行をしました。早く溶けるので良いらしいのですが、なんか瞳孔が開いたまま首をのばして水面をつついてるみたいで、すごく怖かったです。
アイスを食べるとゴム風船が残ります。
さっそく徳光君の家にトラップをしかけることにしました。頭上に水風船が落ちてくるようにしたかったのですが、コンクリートに釘を打たないといけないので断念しました。
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風船にパンパンに水を入れて輪ゴムで縛り、徳光君のドアノブにぶら下げます。ちょうど風船がドアにくっついているところにセロテープで画鋲を貼りつけました。これでドアが動けば、水風船が破裂します。…仕掛けている最中に破裂しました。幸い、家の中の徳光君にはばれなかったので帰ってタオルで身体を拭き、別の風船を用意します。ちょうどテレビで「恐怖の報酬」をやってました。ニトロだったら死んでいたにちがいありません。 |
すっかりイブ・モンタン気分でもう一度仕掛けます。今度は成功。あとは、じっと待つだけです。でもちっとも徳光君は外出しません。実は徳光君は「ジオンの系譜」にハマっていて何日も家から出ていなかったのです。
翌日、風船は割れていました。でも割れた風船はノブにかかったままです。徳光君に訊くと、昨日は外出しなかったそうです。「誰か来た?」ときくとAM・PMのデリバリーサービスに晩御飯を届けてもらったそうです。わけを話すと、
「そういえば…店員がやたら慎重にドアを開け閉めしていた…」と徳光君は回想しました。「やめてくれよ」とも、言いました。風船は深夜まで下がっていたのを見ましたから、店員ではありません。誰が割ったのでしょう。自然に割れたか、この棟の誰かが水をかぶったにちがいありません。また、電話で呼び出されて、ドアのトラップを見たAM・PMの人は何だと思ったでしょうか。
「俺を試そうとしている!」でしょうか。団地内の徳光君の評判をまたちょっと落とし、リベンジに気をつけようと思いました。
撞着ハウス・3月9日
お昼のワイドショーを見ていたら、縦型住宅の一家を紹介していた。
せまい土地でもなんとか広く住みたいと、パズルのごとく頭をひねって
建てられた、アイデアハウスである。
スイッチ一つで畳が開いて収納ボックスが現れる。階段の下に隠し部屋。
それに地下室。一通り見て回ったレポーターのコメントは
「せまい豪邸ですね」
マガジンZ
マガジンZは分厚くて重い。別名「電話帳」。
「これなら重くて立ち読みできないね。」
「買って帰るっしょ。」
編集部の期待も本のように膨らんだ。
だが、
「重くて持って帰るのきついから、立ち読みしよう。」
「読みたいの1、2本だしな。」
キラータイトルの少なさが仇となり、編集部の期待は裏切られた。
アフレコ
「世界のくろさわ」こと黒澤輝夫くんの新作映画「ネオ・バットマン」が完成間近です。
僕もちょっと出ているのでアフレコに呼ばれました。長年、映画評論家として残した功績と、布団の中でアマチュア劇団として活動した実績を買われて、ついに!の俳優デビューです。
狂気夫人もお情けで出してもらいました。
セリフは狂気夫人の分が
「今から一月ほど前のことでした。私…週に二日ほどパートのお仕事で家を空けるんですが…私の留守中どうも誰かが家に来ていて…(以下モノローグ、ダイアローグが60行ほど。)」
僕のセリフは
「うへへへへへへへへ」
です。
アフレコは小野寺君が狂気夫人に説教するシーンにさしかかりました。
数分間、小野寺君はまくし立てるのですが、どうしてもセリフが詰まったり、口の動きと合わなかったりしてしまいます。
その時、黒澤監督が言いました。
「マイクの位置が低いんじゃないかな。きっとそれで咽が詰まるんです。マイクの下に台を敷きましょう。…ちょっとそこのマガジンZをとってください。」
マガジンZを一冊敷くと狂気夫人の口に、三冊敷くと小野寺君の口の高さにピッタリマイクが合いました。
「マガジンZは便利だなぁ。」
「マガジンZは役に立つね」
黒澤輝夫監督は言いました。
「僕は永井豪の『機神(KISHIN)』が読みたくて買ってるんです。面白いですよ」
マガジンZはその日ばかりは、とても幸せな気持ちになりました。
3月31日 溶けたコンビニ
前に日記に書いた「最後のサンエブリー」こと近所の冴えないコンビニが、ついに看板を降ろし、
「ヤマザキ」に付け替え作業中。
その直前に自動ドアに車が突っ込み、数日間、閉店を余儀なくされていたので、
「もしかしてヤマザキの嫌がらせをうけたのでは…」などと、怖いことを考えながら歩いていると、
衝撃的瞬間。
ついに見ました。
子供が車に轢かれた瞬間を。
横断歩道をお姉ちゃんが渡る。
道をはさんで5、6歳の弟。信号は赤になる。
お姉ちゃんが、笑って弟に手を振る。「ばいばーい」
飛び出すガキ。突っ込む乗用車。
お姉ちゃんの「危ない!」の絶叫。
「ばうん」というすごい音につづいて
急ブレーキで沈む車のフロントの彼方を飛ぶ少年。
人間があんなに飛ぶとは。
5メートル先の地面に叩きつけられた子供は
すぐに立ちあがって、どっかへ逃げようとしてました。(轢かれ逃げだ)
死なないもんだね。
隣りのコンビニで「バギ」を一話読んだとこで救急車とパトカー到着。
うーん、早い。とりあえず、よかった。
ニュージーランドの羊の話
ある日、ある男が気がついた。
「僕はニュージーランドの羊の生まれ変わりだ。」
前世では毎日、牧場の親父にいじめられていた。
思い出したからには、この恨み晴らさでおくべきか。
彼はなんとか金を工面し(他人にたかり)
ニュージーランドへ復讐の旅に出る。
結局、牧場主は見つからず、彼はそこらの親父を殴ってあきらめる。
…という話を、白っぽい絵とともに思い出すのですが、
これは誰かの漫画でしょうか。
それとも僕が見た夢でしょうか?
4月3日 ヤングチャンピョン
最近ヤングチャンピョンにちょい夢中です。
「寄生獣」の漫画家サンが時代劇(上泉伊勢守がでてた。)を始めたし、があさんの「背後霊24時」もやってます。
オマケにちょい前からやってる「バトル・ロワイヤル」が凄いんですわ。
近未来で国家権力のもとにモデルに選ばれた高校のクラスメートが、最後の一人になるまで殺し合いをさせられるの。
絵は「キレイな『聖マッスル』」。原作は高見なんとかサンって…多分12年くらい服役した人じゃないかしら。
国家権力が嫌いなのね。 ようし、次号も立ち読みするぞお。(下に訂正文あり)
回答と訂正
二つ前の日記で描いていた「ニュージーランドの羊」は、漫画家の佐々木勝彦氏から
「そりゃあんた「稲中卓球部」の話やがな」と教えていただきました。
よかったー、漫画化しなくて。
ちなみに佐々木氏の今月の「月マガ」のヤバイ編集の話は笑ったけど、こわかった。
いるいる、そんな編集。
さらに「バトルロワイヤル」ですが、原作者はまっとーな小説家でした。
前科持ちは塩見なんとかサンでごっちゃになってました。
すいません。無実の人間を犯罪者に仕立て上げて…国家権力より俺の方がヤバイ。
こんど小説買います。面白そうだし。
4月9日 見たい!集団ギャグ
「ガキの使いやあらへんで」の罰ゲーム「24時間耐久鬼ごっこ」の第一部にやられた。
体育館の真中に二畳の日常と、断続的に襲いかかって来る黒い人。ハインラインの短編の設定に、ダリの絵からぬき出たようなキャラというシュールな絵ズラに爆笑でした。やっぱり集団ギャグは「絵ズラ」が命ですね。
かって「ヒット・アンド・ビート」というたけし軍団がやってた番組がありまして、(フライデー事件以前)毎回創作スポーツをやっていました。なかでも傑出していたのは
「砲丸入れ」(タマ入れのタマの代わりに砲丸を使った。カゴを持っている人の頭上に砲丸がカゴを突き破って落ちていた。)
「砲丸垂直投げ」(砲丸を垂直に頭上に放り投げる。落ちた位置から足元までの距離を、上がった距離から引いた数字が記録。けっこう肩やつま先に砲丸が当たっていた。)
この手の競技は遠慮すると面白くないんですが、みんな泣きながら本気でボンボン投げてたので爆笑モノでした。
お笑いコンビ「ドランクドラゴン」の塚地が高校の剣道部時代の話をラジオでしてました。その剣道部は「よい剣士」となるためにさまざまな特訓をしたらしいのですが、なぜか剣道ではなく水泳だのバスケットボールだのをやるのだそうです。しかも剣道の防具をつけて。
「面をつけたままで泳ぐと、顔を上げても水が面の中に入ったままで息が出来なくて…」
剣道部の人数が多かったらしく、バスケットボールでは無数の防具をつけた剣士がコートで入り乱れて戦ったらしい。
うわーっ、面白そう。みたーい。
ちなみに今の話も紹介しているドランクドラゴンのホームページはこちら。
http://www03.u-page.so-net.ne.jp/db3/takako-o/index.html
4月15日 見たくない
いつもテレビにむかって悪態をついている徳光君。爆笑問題を憎み、北野たけしにムカツキ、山川恵理佳を河川のコンクリートブロックの下に生き埋めにしたいと怒っています。
これまで、そんな彼を精神病患者扱いしてきましたが、僕自身にもかなり「ヤバイ部分」がありました。
弘兼憲史の絵がキライです。
たまにモーニングを買ったりすると「部長・島耕作」の絵が目に入るのが嫌で、
ホッチキスでパチンとそこだけ止めてしまいます。
大抵、真ん中あたりに載っているので「バカボンド」や「ダニ」を開くのに便利です。
多分これは売れてない漫画家の、売れっ子さんに対するひがみなのでしょう。
ええ、絶対そうに違いありません。いずれは僕も漫画家をステップに、弘兼さんのような立派なコメンテーターになりたいと思っているので、やっかんでいるだけに違いないのです。高校時代には「P.S.元気です 俊平」を読んで兄貴に「こんな漫画を買うな」と説教した僕ですが(よりによって、あの二人が夫婦とは)、ダンナの漫画はちゃんと読んだこと無いので文句は無いはずなのです。
…あーあ、はやく終わんねーかなー。「取締役」になるまで続きませんように。
4月19日
「長谷川先生。『アラビアンナイト』単行本化おめでとうございます。
先生には漫画の基礎から教えていただきました。感謝にたえません。
先生が40度の熱を出しながら原稿を描いていらっしゃったあの日、僕はプロの厳しさを知りました。
あの時、先生はこうおっしゃいましたね。
『子供達が僕の漫画を待ってるんだ。』
すっかり売れっ子になってしまった今でも、僕の目標は長谷川先生だけです。
どうかいつまでも傑作を描き続けてください。」 サンダー平松(漫画家)
…残り39ページ。
うわあああ、友人をあと39人でっち上げないと巻末の描き足し分が埋まらないー!
くうー…どうしよう。
4月22日
最近ある漫画家さんの悩みを聞きました。
その方はたいそう面白い漫画を描かれるので、漫画家として僕も大変尊敬しているのですが、人間的には一回屈折しておられるので、僕的にはそこがまた魅力なのですが、一般的にはどうか…というか、つのだじろうにはウケないです。彼の悩みというのは、本人のプライドにかかわることですので、比喩で申しますと…例えるなら、「目の見えない常盤貴子に、自分をキムタクぐらいカッコイイと思い込ませて、つき合っている出川哲朗の悩み」…あー、なんかちょっと違うなー。んー、例えるなら「自分をドブスだと思い込んでいる藤原紀香と上手いことデートにこぎつけたものの、なんとかこいつが、このまま自分に自信を持たないようにして、ゴールインしたいという松村邦広の憂鬱」…あ、あ、あ、かなり近づいてきた。えー、例えるなら「自分が立てないと思い込んでるクララが、実は100メートル9秒96の俊足だと知っているハイジ。しかし、やはりこのまま『やっぱり、あたしにはハイジがいなくちゃあダメ』と思わせておくことでゼーゼマン家の財産を乗っ取ろうと画策していたのだが、そんな事おかまいなしのオンジがアジア選手権にクララをエントリーしたから、さぁ大変。」…んっんっんっ、また例えが少し離れた。えーとえーと、例えるなら、「漫画家がアシスタントを雇ったところ、そのアシスタントが、かなりと言うか、凄く絵が上手い。もしかして、そのうち俺の編集が、俺抜きでこいつと…」…ああーっ、例えてない!
―――――いや、全部空想で…39人のうちの一人の話なんですけどね。あ、佐々木先生、新連載がんばって下さい。
4月28日 記憶の力。
「アラビアンナイト」の1、2巻分の原稿を渡す。
新しい編集の高橋さんは、物静かなうら若き女性だ。聞けば23歳。
『ガンダム』が3歳の時かい!当然話す話題など何も無い。
「漫画は何を読まれます?」
「あ、○○○○を」
「知らないなー」
帰りに本屋に寄って立ち読み。
そういえば好きな漫画がどうとか話したっけ。若い人の感覚も吸収せねば…「LaLa」だったよな。
何か…なめーっとしてゴツいタイトルの…
『にこぼり応援団』だったっけ…ああ、あった、これだ!
そんなわけで、ノワール出版の高橋嬢のイチオシは『カタツムリ前線』でした。
やっぱ若いのとは趣味あわないや。『にこぼり応援団』は、そのうち自分で描こうっと。