日記6

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1月10日 街はきらめくパッションフルーツ

冬コミで気づいたこと。植村がブースで売り子をすると客が増える。大連によると、「彼は『いい人光線』を出していますから」…だそうだ。それだけでなく、明るいし、活気もある。

「遊撃隊絵コンテもどーですか。面白いですよぉ。」

ニコニコと売りつづける「いい人光線銃」に営業のプロを見た。次回はもっとブースにいてもらおう。

…だが、そこに思わぬ落とし穴が。

そろそろ金沢印刷に印刷代を払おうと、冬コミの売上金袋を開封した。

お金にまぎれて出てきたのはニ枚の紙切れ。

「2000年12月30日 一万円お借りします 植村」

「5千円お借りします 植村 8月13日」

一枚は夏コミの時のじゃないか。(おつりを用意した時にまぎれたんだらしい)キャッツ・アイだ!身内にキャッツ・アイがいる。

1月9日 クロサワ語録

友達にして掲示版の管理人&長谷川のパソコン・アドバイザー、ミスター黒澤は三十を過ぎても発言はアナーキーだぜ。

「長谷川さん、子供が生まれたんですって、これから嫌なことばっかりですね。」

「他人の子供が可愛いと言っているヤツらはみんな偽善者ですよ。」

「子供を育てるのは、分身を求めている弱い人間なんでしょうね。」

「さんまって家庭持ってつまんなくなって、離婚してまた面白くなりましたね。」

イケダ2K+1、ホーミィなものを憎む仲間がここにいるぞ。

1月3日 エイリアン

友達が集まった時に「エイリアン」の何作目が好きかが話題になった。長谷川と大連は1作目だ。徳光は暗くて怪獣が見えないので、1作目は嫌いだそうな。子供だ。

ところでフェイスハガーって何なのだ。卵から産まれたくせに誰かにまた卵を植え付けて死んじゃうとは。親なのか、幼虫なのか。大連によるとあらゆる環境に適応するため、そんなややこしいシステムをとっているらしい。ほおおおお。

昔、ギーガの画集にリドリー・スコット監督がデザインを依頼するために描いたスケッチが載っていた。マジでこんなだった。成田淳といいギーガといい、前衛芸術家ってスゴイ。

12月28日 ザクレロレロ

「青年ナポレオン」が終わってヒマになったので、「オタク先生」で徳光先生のアシをすることになりました。

「ザクレロを30体くらい描いて下さい。」 「はーい」

ガチャポンを見ながら描きました。15体くらい描いたあたりで怒ってたザクレロの顔が笑いかけてるように見えてきます。最後はザクレロがゲラゲラ笑っているような気がして、アシは早いうちに止めようと思いました。

12月16日 しもとり小僧

思い出したので書く。夏のことである。夜中にセブンイレブンに行くと、その少年がいた。10歳くらいだった。松戸の小学生は馬鹿なので夜中にコンビニにいることも多い。その少年は、アイスボックスを開けると、中からカップアイスを取り出し、箱をベロベロと一心に舐めだした。アイスを買おうと思っていた女房が「ひいっ」と叫んだ。少年は一心不乱に箱を回しつつ舐めつづけた。見るからに貧乏そうで、馬鹿そうだった。太った母親が呼ぶとアイスの霜を全て舐め取った少年はカップを元に戻し、店を出ていった。

徳光は「きっとパッケージの印刷されたアイスを舐めて、アイスを食った気分を味わおうとしたんだ」と考察した。それ以来カップアイスを買うのが恐い。少年よ…死んでくれ。

12月12日 ディック・ハロランは死んだ

「月とり」長年の懸案だった「遊撃隊絵コンテ集・1」を冬コミに出すことになった。(来年は2、3を出すぞ) 怒飛雄が表紙と後書きを持ってきた。

娘の動く画像が欲しかったのでさっそく売り込んだ。

「どうだい、うちの娘を君の映画に出さないか」「そうですね、赤ん坊なら客の目を引きますからね。」「だろ、だろ、今のうちだぜ。今なら戦艦ポチョムキンもアンタッチャブルもできるんだ。助けようとして、結局ダメだったぁなんてギャグも」「ふうん、考えときましょう。」

ふふふ、これで娘を倍楽しめる。がんばれタツキ。父ちゃん応援するからな。

12月9日 納豆開眼

何の拍子か、徳光が急に納豆を食いだした。関西人感覚丸出しで、他人が半径3メートル内で納豆を開けようものなら、「うぷ、ぐおおおむぎゅ」と苦しんでいた男が30代も半ばを過ぎて、突然嗜好が変わったらしい。ただし、食い方は普通ではない。ご飯にかけず、納豆だけをソボボボボと食う。独身男の不精かと思ったら「ごはんと納豆は相性が悪い」と言いきった。正気か?そんな説聞いたことないぞ。

「だって両方とも丸いじゃん」…よかった。やっぱり正気じゃなかった。

12月8日 バースデイ・トゥ・ミー

「あれ、急に電気が消えて真っ暗だねぇ。停電かな。」

「ハッピバースデーツーユー、あなた、お誕生日おめでとう」

「ああーっ、そぉーかー!ずぇーんぜん忘れてたよぉ!」

というシミュレーションを昨日は頭の中で30回ほどやったのに、何にも無しか。誕生日はセックスさせてもらえる約束だったのに、だったのに、だったのに。

12月4日 まるでジョン・ヴァーリィの「ブルー・シャンペン」

そのAV女優とAV男優は、そのビデオで初顔合わせだった。「初めまして」「可愛い方ですね」とか言っていた。大分経って、その女優と男優が結婚して一子をもうけていると写真週刊誌に載っていた。「…では、あの時、愛が芽生えていたのか?!あれは愛のあるセックスだったのか。」

その時『わりと良い』だったそのビデオは『長谷川のフェイバリットビデオ』にランクアップした。かくのごとく物語は、それを見る目、聞く耳によるものなのだ。つまり、つまんないのは読者の責任でもあるのだ。

11月23日 怪しい行動

女房がいつも娘に「どーしたの?けそけそして」と尋ねています。

僕に「あの子よく、けそけそするの」と報告します。

僕はまだ、けそけそしているところを見たことがありません。

女房に「『けそけそ』ってなんだ?」と訊いたら「なめるんじゃないわよ、田舎者扱いして。共通語でしょ!」と言われた。んんん…ドレのことだ?

11月21日 でもコーマンは臭くないぜ

赤ちゃんの首の回りにはたくさん肉ひだがある。めくっても、めくっても現れる。風呂で洗っても、翌日にはそこに、チンカスみたいな汚れがたまる。やはりチンカスみたいな匂いがする。乃美に電話で自慢した。

「うちの娘なんか、首回りからタマキンの裏の臭いするんだぜ。」

「おー、するする。わしは娘を『クビクサー』と呼んどった。」

…おまえ、なにカッコよく呼んでんだよ。

11月6日 キティちゃん

親戚からキティちゃんのパンツをもらった。着ると女房が「きゃー、かわいいー」と喜んだ。

翌朝、朝だちでギンギンに勃起した状態で、床から出てくると女房に「いやあああ、キティちゃんが、最低ー」と言われた。

どうしろと言うのだ。サンリオ、少しは考えて作れ。

11月2日 君のズリネタを見せてくれたまえ

徳光くんは、昨日、自分で描いたエロ絵を見ながらオナニーしたと言った。漫画家たるものそうでなくてはならない。ぜひ、その絵を見たいと言ったが、断られた。だいぶ前に長谷川もやった。いたいけな少女が裸で階段の手すりにまたがって、アンアン言っている擬似オナニーものの絵だった。夏の飲み会の時、怒飛雄とその話をした。

「そうですか。ぼくはですね、昔『リボンの騎士』のサファイアがハーレーに全裸でまたがっている絵を描いてしました」

ああ…やっぱりこの男にはかなわないってカンジ。

11月1日 ミルク飲みオヤジ

どうしたことか娘が全く粉ミルクを飲まない。吸い口も粉も替えたが、母乳以外はぺっと吐き出す。母乳オリゴ糖入りなのに。マザーに電話で言うと

「あんたたち(うちは三兄弟)と同じだ」と言われた。

娘が飲まなかったミルクは全部、長谷川が飲んだ。ゲップが出た。開封されたミルクが二缶残った。味がクリープに似ているのでコーヒーに入れたが不味かった。結局、粉のままサジですくって食っている。消費期限は一ヶ月だと。

10月31日 くつ

編集部に打ち合わせに行こうとしたら、家を出るや、靴がパカパカになった。

たった三ヶ月前に買ったのに。殆ど外出していないのに。LEADERっていう、知らないけどきっと有名ブランドで500円もしたのに。はくと足の裏と靴底が微妙にズレて、違和感を楽しめたのに。

あーあ、こんどから三足まとめてビニールに入った1500円のを買おう。

10月30日 ゴジラ

杉原くんは無償で「シンプソンズ」を長谷川に録画して送ってくれる恩人なのだ。いい人なので他にもいろんなテープを送ってくれる。「サウスパーク」とか「キカイダー」とか「ブラックジャック(実写版)」とか、チョイスがヘンで面白い。中にアメリカで作られたアニメ「ゴジラ」があった。

話は映画の続きで、地下で卵から孵ったゴジラが博士を親だとインプリされていろんな怪獣と戦うのだ。ヒーローが怪獣なので、わりと気まぐれに現れる。絵はあんまり上手くないが、怪獣プロレスのノリで楽しい。「怪獣映画は開始15分以内に怪獣を出せ」と主張する短気な徳光向けだ。

「鉄甲機ミカヅキ」のねむーい脚本を観ていると、「見習え」と言いたい。

10月26日 やけくそアメリカンジョーク

深夜番組に出ていたバカルディー。三村が田中に「アメリカンジョークの一つも言ってみろ」と迫ると

「え〜、こないだ『マトリックス』を見に行ったんだ、うちの女房のヤツ『まーっ…まー…スゴイ』って…」

 「なんだよ、それ」

「…すると娘が言ったね、『もぉ、お母さん!』…んで俺が、『おまえ寝てたじゃないか』…『寝てないわよッ』」

 「どこがジョークだよ。ただの会話じゃねーか」

「そしたら娘が映画館を爆破したよ」

10月24日 大物の条件

原哲夫の漫画「アテルイU世」に馬鹿そうな芸能レポーターが登場し、悪役に首スパーッされていた。明らかに梨本勝がモデルなのにキャラの名前は「ヘソ本」。

長谷川や徳光だと、なんとか「ナシモト」をもじろうとして、「アリモト…いやいや」とか苦しむところを、あっさり「ヘソ本」。この無神経さというか、厚顔というか、「だってヘソってオモシロイじゃん」というオッサン感覚というか…この辺が大物漫画家の違いなのだ。巨匠はそんなところに労力は使わないのだ。…って言うか「ヘソ本」の方が面白い気がしてきた。ちくしょう。

10月24日 筒井康隆

筒井康隆がCM出演。(若い編集に「感覚が古い」と言われて、笑顔で怒っている。)

かっこいいなー。

ところで冒頭で編集が置く原稿のタイトルを一時停止で見ると「時をかける唯野教授」だった。これも、いわゆるひとつの「ヘソ本」。

10月21日 夢

スポーツクラブかなんかのCM。

100メートル走ですごく太った白人が、黒人スプリンターをブッちぎってゴールする。

徳光 「デブの夢だよなぁ、これ」

デブの夢は痩せることではなく、速くなることなのか?

9月28日 フェティシズム

長谷川マザー 「隣りの徳光君は女できたとか?」

長谷川 「いや、好みがうるさいから」

「なんて?」 「巨乳しか嫌なんだって」 「あー、母乳で育てられんやったったい」

フロイトも腰を抜かす短期分析で、徳光の根深いフェチの病根を決めつけた。

…本当か、徳光?

9月25日 親来る

長谷川に子供が生まれたのでマザーが世話をすると、やって来た。テレビのある部屋で寝起きし、ほとんど一日中テレビをつけている。長谷川が「爆笑オンエアバトル」を見ようとすると

「こがんと、いっちょん(ちっとも)面白なか!」

と言い放つ。ああー、お母さんがいるのでアダルトビデオとテレビゲームができません。

長谷川、36歳の秋。

9月20日 ハエトリ草

教育テレビでハエトリ草の育て方やってた。

アナウンサーが口に触って閉じさせようとして、怒られていた。

「草が体力を消耗しちゃうでしょう!」

大連の小学校の通学途中に生えていたハエトリ草。みんなが毎日給食の残りをあふれるまで突っ込んでいた。まだ生きてる…かな?

9月15日 マッチ売りの選手

シドニー・オリンピック開会式で

アナウンサー 「つづいて○○国です。

△△選手はマッチとローソクを売って、練習費を稼ぎました。」

泣いちゃった。…がーんばれ。

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