映画ギャラリー2

もどせーげろげろ

「カラー・オブ・ハート」

高校生の兄妹が60年代のアメリカン・ホームドラマの中に入ってしまう。

プレザント・ビル(上機嫌町)の住人は毎日決まりきった生活。健全でセックスもオナニーも他の世界のことも知らない。が、この二人が来たことでどんどん変化して行く。

ドタバタギャグを期待したら、意外やしっとりしたドラマでした。面白い。この世界の常識から外れた人間は色が付いて「有色人」と、弾圧されるあたり…良質の児童SF小説「ザ・ギバー」を思わせるいいアイデアだ。

「アンダーグラウンド」

スゴイ映画だ。ユーゴスラビアの悲劇をギャグへと昇華した。第二次大戦中地下へ避難した人達がダマされて何十年も地下に留まり続ける。その不条理、ラスト近くのシュールさはヨーロッパ映画の感覚の良さ。レベルの高さ。

キャラクターは魅力があり(ネコで靴を磨き、トイレにまでバンドを連れ歩き、バカボンのおまわりさんのように銃を撃ちまくる男をはじめ馬鹿ばかり)話は面白い。演出も一流。

この映画にグランプリを与えたカンヌ映画祭、万歳。

「ソドムの市」

ついに見た!尊敬するパゾリーニ監督の遺作にして究極のエログロ。初めて行ったビデオ屋にあったのでようやく見ることができました。

うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ。酷い。あまりに野蛮。原作はマルキ・ド・サドの「ソドムの120日」。舞台はナチ占領下に移されている。見終わった後、放心状態でしばらく動けなかった。

誰にも勧めない。…あー、西山くんだけ…見てみたら?

「グラディエーター」

CGによるローマ市の再現がすごい。でも中盤からコロッセオの戦いがメインになるので、話全体のスケールは小さく見える。「ベン・ハー」のような海戦あり、戦車競争ありを期待すると、がっかりするかも。テーマを絞り込んで、無駄の無いストーリーにすると、どうしても場面が限定されるので仕方ないか。映像に迫力があって、話も破綻無い。充分いい映画だが、個人的にはこれくらいの手間をかけて、ローマの少年達の日常を描いた「カイウスは馬鹿だ」を作って欲しいな。

教養番組「失われた文明」のローマ篇の中で「一般に信じられているのとは逆に、親指を立てるのは死を意味しました。」と言っていた。この映画では「生かせ」と親指を立てている。どっちが正しいのだ?

「ニルヴァーナ」

C・ランバートはゲームプログラマー。自作のゲームが完成寸前にウィルスに犯されて、ゲームキャラクターが自我を持つ。「毎回毎回、殺されてばかりでかなわない。このゲーム自体を消去してくれ」というゲームキャラの依頼を受けて、すでに納入したゲームメーカーの中枢にまで侵入し、販売寸前のゲームソフト数百万枚を葬り去ろうとする。

この手のバーチャル物で、主人公が仮想世界の人物のために、現実世界で走りまわるというのは、ちょっと珍しいパターンではないか。話の展開はあっちこっちへとんで、少し眠くなったが、カミさんはレズニックの「第二の接触」みたいで面白いそうだ。そう言えばちょっと似ている。女ハッカーとか。

「女と女と井戸の中」

大島渚の「愛の亡霊」の中の怖い場面……車引きの女房に愛人ができる。二人は一緒に暮らすために共謀して夫を絞め殺す。夫の死体を井戸に捨てるが、やがて村で、怪しいと噂がたつ。警察が井戸を調べる前に死体を引き上げようと二人は井戸に降りる。肩まで水に浸かって探すが、なかなか見つからない。女房が、ふと見上げると、井戸の縁からじっと夫の幽霊が彼女を見下ろしている。ああ、幽玄の極み。

そんなシーンを期待して見たのに、この映画はなーんも無し。話はつまらん、キャラは魅力無し。撮り方だけカッコつけてもなぁ。いったい何でこんな映画を作ったんだ。

「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」

元はトム・ストッパード(未来世紀ブラジル脚本)の同名の舞台劇。プチ・インテリが「俺にはわかる」とニヤリとする映画と言うと、いやらしさが鼻につくが、脚本は緻密。

なぜか自分達のことをよく思い出せない二人がコインを投げると表ばかり出てしまう。物理法則が狂ったのか、確率の問題か。実はこの2人、シェークスピアの「ハムレット」の脇役であり、自分達の存在の不条理さに戸惑うばかり。中で片方が有名な物理法則を次々と発見しそうになる、という秀逸なギャグがある。

ティム・ロス、ゲイリー・オールドマン、リチャード・ドレイファスと豪華な配役が素敵。

「スリーピー・ホロウ」

すげーのなんのって美術がすごい。よくぞここまで幻想世界を実写と融合させた。しかも首なし騎士のカッコイイこと。なんのためらいもなく、両手の剣と斧をぶんぶん振りまわして襲いかかってくる。その迫力に俺なら絶対逃げられないと確信。(スタントはダース・モールことレイ・パーク)

凝りまくった画面に、凝りまくった殺戮シーン。(けっこう血しぶき多いよ。)イカボッドのトラウマが現れる夢の展開にどっきり。久々にゴシックホラー映画を堪能。怖いというより楽しかった。ティム・バートンはズーっとこんなの作ってくれないかしら。

 「13F」

原作は「模造記憶」(創元社)。バーチャル・リアリティーがテーマの映画。

殺される人物のダイイング・メッセージが仮想空間にあり、その手紙を探しに仮想空間に降りてゆくのが面白い。しかもその世界は作った男の趣味で、彼が少年時代を過ごした1930年代。また、現実世界では良心的な男が、仮想世界では残酷になったり、好色であったりと、抑圧が外れて人間性を見失うテーマもある。また次元を越えた愛も描かれる。(そりゃ、もう!)

このテーマだとネタが決まってくるので、アプローチの方法が重要になる。この映画は「ダークシティー」とともに、なかなかの秀作でした。

「ブレア・ウイッチ・プロジェクト」

映画学生3人が魔女伝説の山で行方不明になって一年後に発見されたフィルムという設定で、インディーズが作るとこうなるであろうと思ったとおりの作品。エピローグもなく、とうぜん合点のいくストーリーではなく謎に包まれたまま終わる。全編にわたって、画面が手ブレしているので女房は途中で気持ち悪くなった。

ドキュメンタリータッチの怖さは出てた。森の中で完全に迷い、「撮影をやめろ!」と何度も喧嘩になる。3人が険悪になってゆくところなど,リアルなだけに嫌なものを見た気になる。会話も展開も巧いし結構楽しめたが、カタルシスが全く無いのはつらい。

「タンゴ」

「タンゴ」「イヴォンヌの香り」「大喝采」を見た。全部パトリス・ルコント監督。中でも「タンゴ」は秀逸。出だしで普通の映画かと思ったらあれよあれよという間に異常な映画。

異常な男三人のロードムービー。可笑しく愛らしい彼らの目的は殺人。この前日に黒沢弟に「どんな映画が見たいか」と聞かれて「不道徳な映画」と答えた。まさにこんな映画。映画も出て来る人も不道徳。でも登場人物は愛せる。

ストーリーには敢えて触れない。面白いったらない。

「ヴァンパイア・最後の聖戦」

カトリック教会は遠い昔から、密かにバンパイアハンターを組織し、吸血鬼狩りを続けていた。

それは良いのだが演出が荒い。もともと巧みにカットをつなげるタイプではなかったけど、今回は「こだわり」が少ない分、荒さが目立つ。八人出てきたマスターバンパイアも二人殺したところで終わっちゃうし…だったら最初から二、三人にしとけばいいのに。カーペンター監督の音楽は飽きた。あいかわらず女の趣味が悪いし、扱いも悪い。絶対女嫌いだな。

まー何のかんのと言いながら次回作も見るけど。

「ウイズ・ユー」

黒沢が「スリングブレイド」を「見ろ見ろ」って勧めるのさ。でも行きつけのレンタル屋にはねーんだもん。これも知的障害者扱った映画だし、これ見て適当に話を合わせよう。

可愛いロリロリのお母さんはアル中、お姉さんとは仲が悪く、ロリロリは家族なんか死んじゃえば良いなんて言ったりしてます。ロリロリはUFOを本気で信じたり、中国までトンネルを掘ろうとしたり、おちゃめな娘でした。そんなロリロリのモーテルにケビン・ベーコンの知的障害者がやってきて、ロリロリはお友達になりました。

少女漫画のような映画だ。出来もフツーだし、興味持てない。黒沢、責任とれ。

「仕立て屋の恋」

覗き、痴漢、ストーカー。 モノをよく考えん奴がいとも簡単に「そんなもの愛じゃない」と言う。俺にはよく違いがわからん。結局は相手が喜ぶか、迷惑と思うかの違い。

向かいのアパートの女を毎日覗いていた男が、ある日殺人事件を目撃する。ジョルジュ・シムノン原作のミステリー。「裏窓」みたい。

なんて面白いんだ!パトリス。ルコントはなんて偉い監督なんだ。ミッシェル・ブランはなんて偉い俳優なんだ。

「髪結いの亭主」

なんて立派な映画なんだ。なんて見事なんだ。単純で少しも無駄が無くて、どこもいじれない。パトリス・ルコントはえらい。

男は少年時代に感じたエロスから、床屋の女が好き。いわばフェチ。肉欲。だけど女は愛として受け入れる。そうとも、フェチは愛だ。能無し脚本家が書く「身体が目当てだったの!」などという頭の悪〜い女のセリフはない。「あなたの愛情が同情に変わる前に…」

あれも、これも、それも愛。フランス人はすごい。10歳くらいの子供に見せたいなぁ。なんて言うかなぁ。俺だったら目覚めちゃうなぁ。

「交渉人」

ああ、ハリウッド・メジャーは面白いなぁ。ケビン・スペーシーがちっとも出てこないのでどうなることかと思ったが、映画自体が二時間半もあった。

でも飽きはしません。期待どうりです。それ以上でも以下でもない。よいメジャー映画だ。

「L.A.コンフィデンシャル」(こちらはすば抜けて良いメジャー)といいK.スペーシーは美味しい役だ。勢いってヤツか。登場シーンは…ナルホドね。

「メビウス」

もうハリウッド・メジャー映画がつまんねーなんて言いません。

即興のようなストーリー、意図不明の挿入シーン(多分意図など無い)、タイミングもクソも無い演出。あったのか無かったのか思い出せない音楽。(印象としては無かった)

一応内容は「2000年前のドルイド魔女復活」ホラー。

C・ウォーケンも出るな、こんな映画!間違って借りちゃうでしょ。

「ブレード」

吸血鬼アクションムービー。オープニング、吸血鬼を次々とぶっ殺すと肉体が粉々に吹き飛ぶチャンバラが気持ち良い。(しかもほとんど秒殺)でもそれが全て。気持ち良さだけを追求した映画として、その潔さを認めるべきなんだろうな。

ふらつくストーリーさえ気にしなければ実写版「北斗の拳」が楽しめる。純血種や悪い吸血鬼にもうちょっとキャラがあればよかったのに。

「ゴールデンボーイ」

とんがりまくったS・キング原作の気の抜けた映画化。物語の背骨部分が思いっきり抜け落ちている。しかも衝撃の結末もカット。うむむ…

あのまま映画化できなかったのか?できないんだろうな。かって「チャンプ」のリッキー・シュローダー主演で映画化したものの、ユダヤ人団体の圧力で上映できなくなった経緯もある。(結局上映できたかどうかは知らない)   

できればそっちを見たい。見せれ。   

「ビッグ・リボウスキー」

コーエン兄弟は気が狂っている。この映画を見て怒る人はいるかも知れないけど、うちのHPに来る人間なら大丈夫(多分)。出てもいない新キャラの名前を台詞でバンバン出すわ、話は破綻してるわ、どいつもこいつもダメ人間だわ、殴られて空飛ぶ夢を見るわ、ミュージカルになるわ、緊張したシーンでちんこの絵を大写しするわ…ちんこだぞ、ちんこ!・………最高。 

「ファーゴ」撮った後でも、こんな映画作るか。

誘拐事件から始まるけど、まともに犯人なんか追わないぞ。ダメ人間たちの生態観察記録。「バートン・フィンク」「未来は今」で怒った人は見ない方がいいです。  

もどせーげろげろ

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